デュアルブートについて考えてみる

Hardy のリリースも秒読み段階ですね。春は新入学生、新社会人の季節ということもあるのか、Linux に入門してくる人がもっとも多い時期のように感じます。UbuntuFedora という二大ディストリビューションの最新版がリリースされることもあって、来週あたりからは Linux 初体験な人が各フォーラムや掲示板に沢山出てくるのではないかと勝手に予想しています。
さて、Linux に挑戦する人が現時点で使っている OS はほぼ間違いなく Windows だと思います。そして Live CD や仮想マシンUbuntu を体験した次に初心者がやりたがることは、十中八九 Windows とのデュアルブートではないでしょうか。ですがフォーラムを見ていると、

  1. デュアルブートしたいけどどうしたらいいか
  2. アンインストールしたいけどどうしたらいいか

この二つをよく見かけるように思います。
ひょっとして初心者向け書籍などで「現在の環境をそのままに、お手軽に WindowsLinux を共存」などと紹介されていたりするのかもしれません。確かに Ubuntuインストーラは既存のパーティションをリサイズしてインストールが可能ですし、Grub の設定も自動的に行ってくれます。ですが私個人は、デュアルブートはおすすめしません。少なくともマスターブートレコーダ、パーティションブートローダ、あたりの言葉の意味を知らない人が手を出すと、手痛い失敗をする確率が高いと思うのです。最適化の原則をここにも適用してみると

  1. デュアルブートはするな
  2. まだするな

ということになるでしょうか。特に、Windows がインストールされているドライブの MBR を上書きするのは、出来る限り避けたほうがよいと思うのです。トラブルを解決するのも技術ですが、トラブルをあらかじめ回避するのも立派な技術です。
基本的には Ubuntu 専用マシンを一台用意するのがいいのですが、様々な事情でそういうわけにいかない場合も多いでしょう。OS が共存する環境を作りたい、という要望はとても大きい訳ですが、ハードディスクの領域をいじる作業はいささか危険。じゃあどうしたらいいのか? と問われると私にはいい解決法が思い浮かばないのですが、その問いへの一つの回答が Wubi なのかもしれません。私は使ったことはないのですが、実際のところどんなものなのでしょう?